最終日の今日は James Gosling の General Session があります。噂ではあの Bill Joy がやってくるとか、こないとか。これは何が起こっても駆けつけなくてはなりません。
ところで、今年の JavaOne はライセンシー優遇が結構いろいろなところに見うけられます。たとえば、右の写真は General Session に並ぶところ。Alumni と Licensee は別の列になっており、座席も Lisensee はよりいい席が確保されています。
でも、最終日はいつも客足が伸びないんですよね。帰ってしまった人が結構多いような気がします。で、James Gosling だというのに、並んでいる人の数は結構少ないのです。
おかげで Lisensee の 1 番で並んで、座席も最前列に座ることができました。ふと、後ろを向くと Bill Shanon がいるではないですか。本当にこんないい席に座っていていいのかどうかちょっと不安だったのですが、まぁ気にしないことにしましょう ^^;;
というわけで、今日聴講したのは
私が出席した General Session は 3 日ですが、毎日基調となる色が変わっています。初日は青、2 日目が赤、そして今日は緑です。
話はぜんぜん違うのですが、JavaOne のセッションで使われるスクリーンはすべて後ろから投影されるバックプロジェクションです (Mariott でおこなわれる BOF はのぞく)。このため、ちょっとだけスクリーンが前にきており、席は少なくなってしまうのですが、プロジェクタの前を横切られることがないため快適です。
このバックプロジェクションは去年からおこなわれており、James Gosling の blog にスクリーンの後ろ側を写した写真があります。
日本の JavaOne でもこうしてくれないかなぁ。
で、General Session です。
General Session がはじまる前にはだいたい関係者が前の方で立って話をしているのですが、いました、いました、Bill Joy です。久しぶりに見る Bill Joy は少しやせたような感じです。
でも、それをいうなら James Gosling もかなりやせましたね。
というわけで、歴史的邂逅です。
最終日はあまりセッションはありません。でも、注目の Harmony Project などは見逃せないのです。
今、話題のプロジェクト Harmony Project です。簡単にいってしまえば、オープンソースの JVM を作ってしまいましょうというプロジェクトです。
会場の後ろの方には Graham Hamiltion や Mark Reinhold などスペックリード級の人が何人も聴講していたのが印象的でした。
で、Harmony ですが、まだあまり進んでいないようですね。技術的な話はあまりありませんでした。
Target は Dolphin だということですから、それも仕方ないかもしれません。
セッションで繰り返していたのがモジュール性を高めるということ。
たとえば、サーバやクライアント、Real Time などの用途によってプロファイルを変更できることや。他の言語もサポートするためと説明を加えました。
また、モジュール化することにより、それぞれのモジュールを寄贈してもらうことも可能ではないかとしました。
現状の研究では ORP と JikesRVM や、モジュールのダウンロードとして OSGi をあげていました。
また、他のオープンソースやフリーの Java 技術として
を紹介しました。
Harmony の技術的なチャレンジとして
をあげました。構成としては下図のようになります。
もちろん、ライセンスは Apache で、ちゃんと TCK は通すそうです。
Java SE でスクリプト言語を扱いましょうというセッション。Dolphin で実装予定になっています。
ちなみに Grooby のように Java でスクリプト言語を作りましょうではなくて、Java のアプリケーションの中でスクリプト言語を実行できるようにしましょうということです。
去年の JavaOne で PHP のサポートというのがうたわれたのですが、そちらはちょっと後退してしまったようです。その代わりというわけではないのですが、Java で書かれた JavaScript エンジンの Rhino が標準で使えるようになります。スクリプトエンジンを代えることはできるので、他の言語もいずれ出てくるかもしれません。
さて、Java でのスクリプトのユースケースとして、次のような項目があげられました。
このユースケースにそって、スクリプトエンジンは次のような機能を持ちます。
スクリプティングフレームは次のような機能を持ちます。
クラスは javax.srcipt パッケージで定義されるそうですが、すべてがこのパッケージに入るかはよく分かりません。クラスとしては次のようなものがあがっていました。
まぁ、ありがちなクラスですね。
スクリプトから Java のオブジェクトにアクセスはできますが、Java らしくセキュリティには気を遣っているようです。
また、コマンドラインツールとして jrunscript コマンドが提供されます。これはスクリプト言語のインタプリターになります。
最終日の JavaOne はセッションは 3:30 でおしまい。今日は打ち上げの蟹パーティがあるのですが、それまでの時間をどうしようということになりました。もちろん、JavaOne にいく前の日本での話をしたのですが。
そうしたら住商エレの田村さんがおもしろいものを見つけてきてくれました。ガイド付きの Segway のツアーです。これはいいと飛びついた人が 9 人。また、3 時間のツアーなので、蟹までにちょうどいい時間つぶしになるのです。
Segway Tours の場所は Fisherman's Warf のケーブルカーの最後の停留所のそばです。ちょっと奥まったところなので分かりにくいです。
はじめに Segway の乗り方の講習。
Segway はキーが iButton (JavaRing の元になったものです) のような感じです。3 枚目の写真の左側の端子が見えるところがキーを接触させるところです。
パワーオンになると右側のインジケータに笑顔が表示されます。顔のまわりの輪がバッテリーの残量を示しています。
Segway の乗り方は前後は体重移動。つま先に体重をかけると前進、かかとに体重をかけると後退します。曲がるのはハンドルについているリング (バイクのアクセルのような感じです) を回すと曲がります。
これはちょっと拍子抜け。曲がるのもすべて体重移動だけでやるのだと思ってました。
はじめは意識しないとなかなか前進、後退ができないのですが、すぐになれます。曲がらないのであれば、手放しでもぜんぜん平気。
できればもう少し速いスピードがでればいいのですが... ちょっと遅すぎ ^^;;
でも、楽しかった。
毎年恒例の蟹パーティ。今年は最終日に打ち上げをかねておこなわれました。
場所はいつもと同じ Crustacean です。
総勢で何人いたんだろう。20 人は余裕で超えてました。これだけ多いと顔と名前が一致しない人多数。それでなくても名前を覚えるのが苦手な櫻庭にはつらいです。
たまたま、日本 Sun のパーティーもここでおこなわれていて、Sun の方に参加された人もこちらにきたりしてなおさら分からなくなってしまった櫻庭でした ^^;;
料理はいつもの蟹です。丸ごと 1 匹です。去年は蟹のおしりしか写真に撮らなかったので、今年はちゃんと前向きになってもらって撮りました。顔のアップつきです。
おいしいんだけど、こちらの人には蟹のミソを食べる習慣がないので、蟹ミソが食べられないことが唯一の不満です。
そして、いくらおなかがいっぱいになっていても、デザートはちゃんと食べるのでした。去年写真に撮るのを失敗してしまったので (手ぶれしてました ^^;;)、今年は雪辱に燃えたのでした。ちゃんととれていたのでとりあえず一安心。
それにしても、皆さん蟹を食べはじめると、急に静かになっちゃうんですよね。
JavaOne の初日の後、有志の方たちが Star Wars を見にいったのでした。
その中には JavaOne 常連の構築屋の大山さんがいました。そして、そのときは元気だったのですが...
次の日、蟹パーティのための連絡を取ろうとしたのですが、連絡が取れないのです。
後で大山さんに聞いたところによると、Star Wars を見にいった次の日、朝起きてみると膝がぱんぱんに腫れてしまって、すぐさま病院へということだったらしいのです。細菌性の炎症だったそうです。怖いですね。
皆さん心配なされていたのですが、最終日に松葉杖をついた大山さん登場。結局、2 日間寝たままで過ごされたそうです。
膝の腫れもずいぶんひいたらしいのですが、それでもまだ腫れています。
本当に大事にならなくてよかったですね。
Sun の石原さんに写真をいただけないかと打診されたので、喜んで献上することに。でも、1,000 枚を超す写真をコピーするだけでも時間がかかります。
結局、Scripting のセッションの間に石原さんにコピーしてもらうことにしました。USB メモリーでコピーしたのですが、やはりかなりの時間がかかってしまいました。
コピーも終わっていっしょにセッションを出ると、そこにたまたま Joshua Bloch と Neal Gafter が。石原さんはさっそく JavaOne Tokyo への出演交渉です。詳しくは石原さんの blog をご覧ください。
で、記念写真をパチリ。
というわけで今年の JavaOne も終わってしまいました。10 周年だということでお祭り騒ぎをするのかと思いきや、それほど派手ではなく、かなり技術よりになっていたと思います。あまり大きな発表などはありませんでしたが、櫻庭的には Mustang と Dolphin の情報がかなり公にされたので、それだけで満足です。
というわけで、来年は 6 月ではなくて 5/15 から 18 になりました。
そして、その前に JavaOne Tokyo もあります。さて、どんな JavaOne になるんでしょうね。今から期待でわくわくです。
(06 July 2005)