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JavaOne 2004 in SF Report

 
 

番外編 Sun Miscrosystems Santa Clara Camps. and Google 訪問記

 
 

JavaOne は終わってしまいましたが、川原さんにお願いして Sun の本社を見学させていただきました。はじめ私だけが訪問する予定だったのですが、産総研の首藤さんも一緒にいくことになりました。首藤さんはもともと木曜日に帰国予定だったのですが、わざわざこのために帰国の予定を変更してまで訪問することになったのです。

もっと、すごいことが。首藤さんの先輩がやはり興味をもたれて、一緒にいきたいといわれたのです。その方はなんと Google で働かれている数少ない日本人エンジニアの上田さんです。

そして、その上田さんが Google も案内していただけるということなのです。それも Google の世界最強の Cafeteria で食事も一緒にというおまけまでついています。

ということで Sun と Google という豪華ツアーになってしまいました。

 

 
 

いざ、Santa Clara へ

 
 
Caltrain の駅 チケット自販機
ホーム 車両内部
日本製 Santa Clara 駅
Santa Clara 駅 ホーム

普通だったら San Franciso から Santa Clara に行く場合、レンタカーを借りるのがまっとうな方法です。ところが、首藤さんも私も海外で車を運転したことがなかったのです。San Francisco 市内を走るのはかなり怖いので、しかたなく Caltrain で Santa Clara まで。

ちなみに Caltrain とは San Franciso から Gilroy まで走る電車です。私はアメリカで地下鉄以外の電車に乗るのははじめてだったので、すこしばかり緊張しました。

Caltrain はゾーンごとに料金が決まっており、ゾーンをいくつ移動したかで料金がきまります。San Francisco は Zone 1、Santa Clara が Zone 4 なので、4 ゾーンの移動になります。

チケットには何種類かあります。片道、1 日乗車券、1 週間乗車券などです。1 日乗車券はちょうど片道の 2 倍の値段になっているので、実質的には往復乗車券と同じになります。4 ゾーンの移動は片道 $5.50、1 日乗車券 $11.00 です。

チケットは現金でもクレジットカードでも買うことができます。$20 札を入れたら、$1 コインでおつりが帰ってきました。$1 コインははじめてみます。Quarter よりも大きいし、厚みもあるのですね。

電車に乗るの改札はありません。ラッシュアワーの時間だったらしいのですが、それほど混んではいません。余裕で席に座ることができます。

車両の中は 2 階建てです。日本の 2 階建て車両と違うのは 1 階から 2 階が見えること。そのため、2 階はせまくて 1 人掛けのいすが両側にあるような感じになっています。この車両、日本で作られたものらしいです。

乗るときに改札がない代わりに、途中で検札があります。しかし、日本のようにスタンプを押すようなものではなく、単にチケットを見せるだけです。

Santa Clara までは約 1 時間半ぐらい。それなりに長いです。たかだか数十キロしか San Francisco から離れていないのですが、気候は全然違います。いつも薄ら寒い San Francisco とちがってここはいわゆるカリフォルニアの青い空といったところ。空気が乾いているので、温度は高いのですが、不快感はぜんぜんありません。

Santa Clara 駅は歴史的な建物ということで昔のまま保存されています。フォームも単にコンクリが敷き詰められているだけで、日本のように高くなっているわけではありません。やはり車社会ということで、利用者はそれほど多くないようです。

ここで川原さんにピックアップしてもらい、一路 Sun のキャンパスへ。

 

 
 

Sun のキャンパス

 
 
原案 アイスの自販機
川原さんの部屋 へぇ〜ボタン
記念写真 記念写真
ゲームの名前の会議室 お菓子の名前の会議室

Sun は Santa Clara に何箇所かあるらしいのですが、川原さんがいるところは一番大きいところ。土地も広大です。

なんか昔の学校みたいな建物が並んでいて、日本の感覚でいうととても企業の建物には見えません。建物の高さも低くて、高くても 4 階建てぐらいです。

オフィスは基本的に個室です。ただ、ガラス張りで外から何をしているか見えるようになっています。だいたい広さは 4 畳半ぐらい。みなさん、思い思いに自分の部屋を飾り立てています。写真の Duke の絵はデザイナーの人の部屋のところに張ってあったものです。Java シリーズの原案だそうで、これをもとに Addison-Wesley 側で最終的な絵を決めるのだそうです。でも、原案の方がぜったいいいですね。

今日から Sun はほとんどの人が 1 週間のお休みです。オフィスもがらんとしていました。

各階にはちょっとしたカフェのようなところがあります。ここにあるアイスの自動販売機は非常におもしろいのです。UFO キャッチャーみたいな感じですが、下にあるのは冷蔵庫。コインを入れてアイスを選ぶと、アームが移動します。そのあと、冷蔵庫のふたがパカッとあくのです。あいたところにアームが下りていき、アイスを取りだします。そうすると冷蔵庫のふたはまた閉まるのです。このギミックはすごいおもしろい。動画で撮ればよかったのですが、そう思ったときには後の祭りでした。

川原さんはオースティンパワーがお好きなようでポスターが何枚か張ってありました。

上田さんが Looking Glass の現物を見たことがないため、デモをしていただきました。そのあと、 X11 と Looking Glass の関係、Picking はどうやっているかなどの技術的なことをいろいろとうかがいました。

びっくりしたことに Looking Glass のコードはたかだか 1 万行にみたないぐらいなのだそうです。これはすごいですね。こんな少ないコード量でこれだけのことができるのなんて。

首藤さんは Looking Glass で「へぇ〜ボタン」を動作させていました。普通の 3D のアプリケーションは Looking Glass 上でも通常の 2 次元のウィンドウシステムの時と同じように動くようです。

Looking Glass の CD Player のようなアプリケーションは Looking Glass API を使わないといけないそうです。

オープンソースになることははじめ JavaOne に本当に間にあわないと思っていたそうです。しかし、マーケティングの方から JavaOne の時に出すのと出さないのではインパクトが全然違うということで、オープンソースに踏み切ったそうです。オープンソースにするためにコードを整理したり、ドキュメントを整備したりで、かなりの作業が発生して大変だったようです。

オープンソースになって特にウィンドウマネージャに相当するものや、Looking Glass API を使用したアプリケーションのプロジェクトが立ち上がってくれればと川原さんはおっしゃっていました。

そのあと、みんなで記念撮影。左から上田さん、私、首藤さん、川原さんです。2 枚目の女性は J2ME を担当されている Chihiro Saito さんです。ちょうど川原さんの斜め向かいに個室があります。

それから、オフィスの中を案内していただきました。川原さんたちが所属するアドバンスグループには JXTA や Java 3D のチームがいます。ちょうどグループを統括する Soto さんが登場。また、JXTA チームの方が何人かいらっしゃったので、首藤さんはすかさず自分の研究のアピール。首藤さんは JXTA を使用した P3 という研究をなされているのです。Soto さんはそれをすでに知っていて、「これはすばらしい論文だ」とメンバに勧めていました。

そして、JTC の Java トリビアで取りあげられた会議室の名前。それぞれビルによってテーマがあるそうです。私たちがうかがったビルはゲームの名前。写真にあるようにパックマンなどがあります。隣はお菓子の名前。ジェリービーンはマーズがあります。

トリビアで出てきたミュージシャンの名前やディズニーランドの名前のビルにはいけなかったのですが、それにしてもおもしろいネーミングですね。

Google も今のオフィスに移る前は建物の名前が π とか e とかいったらしいのです。こういう遊び心がいいですね。

 

 
 

Google へ

 
 
ロードスター
Vistor

次に車で Google へ移動です。上田さんはマツダロードスター。カルフォルニアの青い空にはロードスターはぴったりです。

Google は以前 SGI の本社があったビルにありました。Sun の時もそうでしたが、Google も土地の使い方が非常にうまいです。もともとあった SGI の感覚なのかもしれませんが、統一感があってかっこいいのです。

ところで、Google に関しては規定により写真の撮影は禁止されており、また技術的なことも書くことができません。いろいろなことをうかがったのですが、それを喋れないのはなかなかつらいですね。

上田さんからは、いま上田さんが従事されている仕事の話や GMail の話など、またオフィスの使い方の話などいろいろ興味深いことをうかがいました。上田さんの上司の方ともちょっと話をしたのですが、すごい議論好きな方なのです。Java は GC によるポーズがあるからだめだといって、川原さんや首藤さんが反論してもなかなか認めてくれません ^^;; でも、Google で扱っているようなデータ量を考えると GC で止まってしまうのも仕方ないのかもしれません。

そのあとカフェテラスへ。Google のカフェテラスはシリコンバレーにあるハイテク企業の中でも最強といううわさがあります。実際、シリコンバレー地方版でこんな記事も書かれています。

カフェテラスにかぎらず、オフィスにある自販機やドーナツなどはすべてフリー。カフェテラスもバイキング方式で食べ放題です。

イタリアン、中華、インディアン、日本食、グリル、ベジタリアンなどのブースに分かれていて、みなさんおもいおもいに自分の好きなものを皿に盛っていきます。私は 2 皿も食べてしまいました。

だいたいバイキング形式のものは味はたいしたことがない場合が多いのですが、Google は違います。みんなおいしいのです。本当にはずれがありません。上田さんにいわせると「前のキャンパスの方がもっと美味しかったと思う」と仰られますが、そうだとすると以前はどんなだったのでしょう。

デザートももちろんあります。私はベリーのパイに、ムースをいただきました。これもアメリカのお菓子にありがちなむちゃくちゃ甘ったるいだけではなく、甘さ控えめでとてもおいしかったです。

おなかいっぱい。ご馳走さまでした。

Lunch Lunch Cake Cake
川原さん 首藤さん 上田さん  

(2004.7.4)

 
 
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